取材先のカドヤさんでSサイズのレザージャケットに袖を通してみたら着れました!
お腹周りの脂肪をもう少し落とせば格好良く着こなせそうです♪こんにちはワールドウォークの番頭さん、相京です。
冒頭で紹介したムービーはカドヤが11月10日からひっそりと公開している新作ムービーです。
先日別のムービーの背景を取材しましたが今回はコンセプトが異なります。
前回の取材後から懇意にさせて頂いている広報の長尾さんから「新しいムービーが完成したので打ち上げがあります!工場長も監督兼カメラマンもいらっしゃるので来ませんか?」と嬉しい誘いを頂いたので行ってきました!
もちろん大好きな酒も封印し、しっかりとお話を伺ってきましたよ!
今回の動画のコンセプトって?

広報の長尾 泰承さん
――今回の動画のコンセプトってどんなところにあるんですか?
長尾さん「カドヤの商品はいくつかのブランドにわかれています。その中でも職人が全ての工程を行う一人一着縫いのHEAD FACTORYはカドヤにしか作れないものと自負しています。今回のムービーでは職人の素晴らしい技術力を知ってもらう事がコンセプトの一つです」

工場長の市島慎司さん
――一人一着縫っていうのは全ての工程を分担せず最後までやるって事ですよね?素人感覚ですけど効率が悪くないですか?
市島さん「カドヤは元々オーダーメイド服を作る会社として設立しました。時代の流れで既製服も作るようになりましたが行程は変更しませんでした。もちろん分業にしない事にはデメリットが多く無駄が多い事も承知しています。しかしカドヤのシステムの根幹に一人一着縫いがあるのはメリットも存在するからなんです」
――そのメリットというのはどんなものですか?

カドヤの職人、塩谷圭介さん
塩谷さん「全ての工程を自分で行うと色々と考える癖がつくるんですよ。それが生かされるのが修理やオーダーメイドの時です。考える事ができるから職人からお客様に色々と提案する事ができるようになるんです。一人一着縫いは製造のシステムですが、オーダーメイドや修理の対応力も広がるんです」
登場した職人はどのように選定したのか?

カメラマン兼監督の川島 薫さん
――登場した三人の職人はどのような意図でキャスティングしたんですか?
川島さん「クリエイターとして撮影時に映える人を選びたいと思うのは当然ですが動画はインターネット上に残ります。5年後10年後もカドヤの中心として活躍している事が想像できる人のキャスティングをお願いしました。でも当初工場長は3人の職人にクローズアップする内容には反対していらっしゃいましたよね?」
市島さん「3人がカドヤのブランドを背負っているわけではありません。個じゃなくチームにフォーカスしてほしかったんです。でも川島さん方から全員を写そうとすると内容がボケやる。ユーザーが知りたいと思うもの、リアルさを追及したいと言われて納得しましたね」
――職人は全員格好良く撮れてましたよね!
市島さん「ありがとうございます。どんな仕事でも、情熱を持って真剣に取り組んでいる姿は格好いいものですよね。うちの職人は全員格好いいので、人選は苦労しました」
動画の撮影には職人からの反発も・・・
――動画の作成にあたって苦労した点は?
長尾さん「そもそも動画を作る事に対して職人から反発もありましたからね」

カドヤの職人、中村智之さん
中村さん「HEAD FACTORY製品は、革の選定から完成までの全ての工程に拘り、神経をすり減らして製作しています。でも僕らからすれば製造の工程や苦労なんて関係なくて、お客様が手にとってくれた時に納得して買ってくれればいいって思ったんです」
塩谷さん「今って背景を押し出して売るじゃないですか?言い方は悪いかもしれないけど、クオリティが低い製品でも高いような見せ方をして売る。なんかお客様に対して過剰な演出をする事が押しつけがましい気がしてしまったんです」
――昔は作り手、問屋、販売店ときっちり役割がわかれていたからこそ、作り手は過剰な演出をする必要がなかったと思いますが、時代が少しずつ変わっていますからね
川島さん「動画を作る以上、格好良く撮りたいと思いますが実際に職人さんは格好良かったですからね。僕は職人さんが動画撮影用に演技しちゃってるなって感じたところは全てカットしているので過剰な演出はなく、リアルなところを動画で伝えられたと思っていますよ」
市島さん「僕も背景を押し付けて売るよりは、買った人が背景を調べて納得するっていうフローの方が自然かなとは思うんです。でも川島さんの物作りに対するリスペクトとリアルを伝えたい。ユーザーが知りたい事を伝えたいっていう姿勢にすごく共感しました。最終的には職人達はすごく川島さんに感謝していますよ。」
職人の物作り、それを伝えたい人が見事にマッチした

物作りに対する話題は尽きる事なく夜は更けていく
監督兼カメラマンの川島さんは埼玉から浅草に引越しをされたのだとか。
その理由は
「仕事で浅草に訪れる事があって物作りの街というイメージが強くなりました。僕は物作りの撮影をしたいと思っていて、心を開いてもらうには繋がりを大事にする街柄なので引越しするしかないと思いました」とのこと。
知人を通してカドヤから動画撮影の依頼が来た際には思わずガッツポーズしたのだとか。
良い物を作りたいと願う職人。それをユーザーに伝えたい監督の出会いが今回の動画を生み出しました。
1度ではなく複数回見る事で細部まで作りこまれた動画に感動すると思います。
なんとなく流れている音楽や効果音に注目してみると「ある事」に気がつくかも?
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