肩こりが酷くてヘルメットを被っているのが辛くなってきました。こんにちは、ワールドウォークの番頭さん相京です。
「相京ちゃん坂下って奴がいるんだけどさ」
やたらといい声の某大手オートバイ雑誌の営業から唐突に切り出された話。話の内容はこうだ。
- 昔一緒に雑誌を作っていた人が独立した。
- あまり見たことがないようなバイク雑誌を作っている。
話に出てきた雑誌が「君はバイクに乗るだろう」だった。なんだか昔ブログで見たような気がする。という勘はあたっていてブログからスタートして雑誌になったらしい。
「相京ちゃんのところホームページとか楽天とかで通販やってるよね?坂下の雑誌も売ってやってよ」
御世話になっている営業に頼まれた話なので断る理由はない。
何より僕自身が「君はバイクに乗るだろう」という雑誌を読んで、すごく面白いと感じたので世間の皆様に知ってもらいたいと思ったのである。
でも困った。この雑誌。どのように紹介してよいのかわからない。
車両のインプレも用品の紹介記事もない。ひたすらカッコいいバイク乗りに会いに出かけて取材するだけの雑誌。それがすごくいい。でもそれじゃあ魅力は伝わらないはずだ。
困った挙句、僕は君はバイクに乗るだろうを作っている坂下編集長に取材を申し込んだ。ただ結果的には更に迷走することになってしまう。
レディース&ジェントルメン&ザス

坂下編集長
「もう大分歳くっちゃったけどいい男なんだよ」
坂下さんを紹介してくれた営業の言葉どおり、しゅっとしたちょい悪親父風の風貌。もっとクレイジーな見た目の人を想像していたので驚いた。

坂下さんの挨拶は「ザス」だ。「こんにちは」も坂下さんにとってザス。「御世話になっております」もザスだ。君はバイクに乗るだろうに関して色々聞いて見た。


坂下さんは元々バイク雑誌を作る編集プロダクションに勤務していて、後に独立。2年ぐらいしたころに「バイク雑誌を作りたい!」と思ったそう。
営業が上手な先輩がいたので企画書を作って色々な出版社に持ち込んでもらったそうだ。想定していた雑誌のタイトルはXAS【ザス】。誌面の構成を考えたときにいくつか出てきたキャッチコピーの一つが「君はバイクに乗るだろう」。だったのだとか。

君はバイクに乗るだろうに載っている全てのライダーがヒーロー

現在は年に二回ペースで新刊を発行している。発売日には編集部まで買いに来てくれるファンもいるらしい


バイク雑誌の編集をやっていた期間が長かったので「カッコいい奴」を探すのは大変ではなかったそう。以前雑誌の仕事で取材したカッコいい奴に会いに行けばいいというわけだ。今まで取材した人はなんと750人以上なんだとか。


君はバイクに乗るだろうはインスタグラムやFACEBOOK、ツイッターのアカウントを運営しているので「雑誌読みました!是非僕も取り上げてください!」というメッセージを頂くことも結構あるという。
でもやんわりお断りさせて頂くことが多いのだとか。なぜなら坂下さんが一人で全国を回って取材をしているので「人からの紹介」以外にも受け付けてしまったら取材しきれないから。
君はバイクに乗るだろうは日本初のインディーズバイク雑誌

見本誌にアソビゴコロ全開の帯がついていた!


一般的な雑誌は製本されるまでに沢山の人が関わって作られている。でも君はバイクに乗るだろうは坂下さんが撮影して、取材してデザインを作っている。だから誰のフィルターも通らない。坂下さんが思い描いた通りの雑誌が仕上がるわけだ。
君はバイクに乗るだろうは広告も坂下テイスト

坂下さんはばーーーっとしゃべってあっという間に帰っていった


君はバイクに乗るだろうに掲載されている広告は全てお洒落にしあがっている。商品の訴求力やブランドの認知向上という観点で考えると微妙な気もするけれど誌面のイメージを一切崩していない。僕のお気に入りはリード工業の広告。


なんと先方から広告を出稿してもらったのではなく、坂下さんが紹介したいから誌面を割いて広告を作ったそう。君はバイクに乗るだろうは全てのページに坂下テイストが入っているわけ。
結局君はバイクに乗るだろうってなんなんだろう?

愛車はBMWだけど現在修理中

そう坂下さんは話した。その意味が最近わかった気がする。僕には4歳と5歳の子どもがいる。彼女達はめちゃくちゃ泣いて、笑って大忙しだ。楽しければ全力で笑い、悲しければ全力で泣く。
そういえば年齢を重ねるごとに、ちょっとしたことで泣いたり笑ったりすることはなくなってきたように思う。
自分の感情の触れ幅は「どれだけ全力なのか?」だ。つまりそれだけ坂下さんは全力で君はバイクに乗るだろうの誌面を作っているというわけだ。
正直こんなに取材した後に色々なことがクリアにならなかったの初めてだ。それなりに取材をこなしてきたつもりだけれど結局「君はバイクに乗るだろう」の魅力は何なんだろうということは一つも解らなかった。
ただ僕は一つ取材を通して結論を出すことはできた。君はバイクに乗るだろうは「坂下浩康」だということだ。
作っている人は一人。坂下浩康だけなのだから。
君はバイクに乗るだろうはワールドウォークオフィシャルホームページでも販売してます
というわけで、僕はこの取材を通して「君はバイクに乗るだろう」の魅力を解き明かすことができませんでした。でも多分坂下さんが魅力的だから作り出す雑誌も魅力的ってことなんじゃないかと思っています。
インターネット販売に携わるものとして、ライターとして商品の魅力を伝えきれないのは「スキル不足」と言わざるを得ないのですが、坂下ワールドを体感してみたいと思っていただけた奇特な方は
↑こちら
ちなみに、これだけお勧めしていますが僕も含めてワールドウォークスタッフは一人も登場しておりません。単純に面白いから紹介したいという気持ちだけで今回の記事は製作しております。よろしくお願いします。ザス。