テネレ700ガチインプレ!現行最強のビッグオフで林道に突撃したら最高だった?!

こんにちは!けんです!

今回は、全オフローダーが注目するテネレ700をインプレするぞ!

公式サイトやPVを見るとプロの人がすげー砂漠を爆走してます…それもそのはず、テネレ700はオフに特化して開発された車種!

しかし私のような一般ピーポーなオフローダーがテネレでオフを走れるの…?ってとこも、正直に書いちゃいます!

まずはTenere700を眺めてみる。

まずは借りたテネレ700をじっくり見てみよう。

うーん、たまらん。ここまでラリーに振り切った見た目のバイクってあんまないんじゃないか?

最初から付いている高いスクリーン

フル液晶のメーター

荷物を付けられそうなフック。

買ったその日にユーラシア大陸横断に旅立てそう!

アドベやオフではなく、ラリーバイクの雰囲気が凄い。

ファーストインプレッション

乗り出して最初に思ったのは「コレ、ホンダ製か?!」

エンジンはヒュルヒュル言ってて下から上までスムーズに加速します。

運転姿勢も楽で非常に安定している。

尖ったコンセプトのバイクなのに、「The 優等生」が最初に感じたことでした。

スペック(諸元)を見てみる

詳しいインプレに入る前に、いったんテネレ700のスペックを復習しましょう。

ちなみに公式のコンセプトは「オンロード1、オフロード9」とかなーり尖っている!

※この章、少しマニアックな話になるので、バイク用語に自信がない人はスキップしてください!

エンジン(馬力/トルク)

エンジンは270度クランクのパラツイン688cc!

9000rpmで72馬力(ps)、6500回転で67Nmと低回転に振ってあります。

メーターが12,000rpmまで書いてあるのでブン回るのかと思いきや、やや低回転よりなエンジン設計。

そらそうだ。最高速度求めて買うバイクじゃないっすからね!

車重、シート高(ローダウン仕様の足つき)

車重は205kg!ただしタンク容量が16Lなのでガソリンで12kgくらいあります。

実際にまたがるとツインの688ccにしてはかなり軽い!驚きます。

シート高はローダウン仕様なので837mm(ノーマルは875mm)!シートが広いので足つきは数値より悪く感じます。

参考に私の足つきを載せておきます。173cmです。

両足だとつま先がつくくらい

片足ならベッタリ

ローダウン仕様なので良心的な足つきです!

ホイール径、タイヤ

ホイールは前21,後18インチのいわゆるフルサイズオフです!

やる気十分!オフ走れるぜ!って雰囲気です!

タイヤはピレリ スコーピオンラリー、こちらもブロックタイヤでガチっぽさ十分!

フォーク、サスペンション

フォークは43mm倒立!だいぶガチンコ装備!

リアサスはモノサスで手動で減衰を調整可能!オフだけ柔らかくとかもできます。

総じてサスはよく動きます。公道とオフで非常にバランスが良い印象。

ブレーキディスク、キャリパー

キャリパーはなんとブレンボ!前2pod、後ろ1podです。

ブレーキディスクは前ダブルディスク(282mm)、後シングルディスク(245mm)と大口径です。

大型バイクにしてはキャリパーのPod数が少ないように感じますが、車重が軽いので必要十分でしょう!実際よく止まります。

スペック総評

ここまでのスペックを見ただけだと、「ほーん」って感じ。

ハッキリ言って、そんなに尖った要素は感じられません。

じゃあテネレ700は期待外れだったのか?いやいやそんなことはありません!

スペック表に出ないような細かい随所にガチオフっぷりが隠れていました!

スペックにない凄いところ

荷物ありきのフレーム強度計算

フレームの強度がパニア、トップケースを含めて計算しています。

要するに、「お前らコレで世界一周するだろ?荷物満載で2万キロ走るだろ?」ってことです。

どんなやつ向けに作ってるねんヤマハ。

実際、世界一周するドラマ、Long way roundではBMW R1150GSのフレームが破断するシーンがありました。

荷物満載で振動の強いオフを走ってもフレームが破断しない!ってのは超ロングアドベンチャーでは必須要件なのです。

メーターの上にラリー用GPS置き場が…

見やすいフル液晶メーターの上には、すぐにラリー用GPSモニターが付けられるステーがあります

海外の砂漠のど真ん中では携帯電波が届かないため、GPSナビが必須となります。

私もモンゴルのゴビ砂漠を走りましたが、GoogleMapは電波がなく役に立ちません。コンパスの方がマシです。

ラリーではお馴染みの装備ですが、市販車にもすぐ付けられるようにするとは…すごいぜヤマハ。

アンダーガード標準装備

イカついアンダーガードが標準装備です。

オフ車のWRにも標準で付いていない装備なので超羨ましい。純正オプションだと2万円以上します。

サイドまでガッチリ守ってあるので、立ちゴケ時の傷帽子にも役立ちます。

エアクリボックスの入り口が前向き

エアクリーナーボックスの入り口が前向きについています。

だから何?って感じですが、後ろ向きだと砂塵を吸い込んでエアクリーナーが詰まりやすいのです。

要は「お前ら砂漠とか走るだろ?考慮しといたよ」ってことです。こえーよヤマハ。

フロントフェンダーが可動式

フロントフェンダーの高さが変えられます。

コレはビッグオフローダーはお馴染みの悩みなのですが、タイヤをガチガチのブロックタイヤにするとフェンダー内に泥が詰まるんですよ。

その悩みに対応すべく、高いブロックのタイヤを履く人はフロントフェンダーの位置を高くできます。

助かるー!けどガチオフ想定すぎてビビるー!

どうせ転ぶんだろ?って仕様がたくさん!

どうせブン投げるんだろ?ってメッセージが装備に色濃く反映されてます。

例えばラジエーターを打たないようにガッツリカバーされてたり…

結構ガチなハンドガードが最初からついてたり

すぐに曲がらない太いハンドル(テーパーバー)だったり

総評、コレはオフ車

ヤマハの公式開発ストーリーもほぼオフの話で終わってます。

ビビるほどオフのことが考えてあります。

ここまで見てわかるでしょうけど、こんなにオフ旅にステータス振ってあるミドルバイクは今までにないでしょう。

ここまでは机上の話なので、ここから実際に乗って見ての話します!

オンロードではアドベンチャーに変身する。

まずはオンロード!下道から高速まで100kmほど走りました。

一言で言うと、オンだけならアドベンチャーバイクです。

トレーサー900とかオンロードアドベンチャー乗ったことあるんですが、遜色ないです。

ポジションは楽だし、スクリーンの防風性は良いし、振動は少ないし、上から下までスムーズです。最高。

荷物載せやすいようにフックもたくさんあるし、タンク容量は大きくて航続距離は長いです。

最初からシガソケ付いてるのも良いです。買ってすぐ北海道ツーリング行けます。

ビッグオフの中では軽いので小道もサクサク走れますよ!

オフロードではオフ車に変身する。

次、オフロード!林道を10kmほど走行しました!

ダートくらいなら初心者でも全く問題ないです!

パワーがありすぎるバイクは後輪滑りがちで怖いイメージありますが、全然そんなことないです!

かなりマイルドで、大排気量の暴れ馬な感じは全然しないです。

とにかくホイールが21-18インチなんで走破性は高いです。ちょっとした段差は全く問題になりません。

あとはサスが柔らかく、良い仕事をします!

ステップが広いのも素晴らしい。長時間のスタンディングも楽ちんです。

強いて挙げる悪いところ…

テネレは尖っているので悪いところもあります。

致命的なものはなく、好きなら我慢できることですが…正直に書いちゃいます!

コレで長距離海外ツーリングはキツくね?

ゴビ砂漠での一枚。地球って丸いんだな。と肉眼で実感できます。

公式HPからでは砂漠の海外ラリーのような、長距離ツーリングを想定しているようです。

しかし、上級者以外が海外オフロードでテネレを操るのは難しいと感じました。

私はモンゴル、カンボジア、タイなど長距離オフ含め海外を5000km以上走っています。

しかし、テネレで海外を走れる気はしません…。(もちろん私が下手なのもあります)

長距離の海外オフでは軽さがモノを言う時があります。

倒れたあと引きずって向きを変えたり轍から出したり、荷物を載せたまま押したり引いたり起こしたり…

その時、テネレの車重や取り回しの重さはネックになると感じました。(筋肉と慣れで解決する問題でもありますが…)

ヘッドライトの位置高すぎ&明るすぎ?

良いところでもありますが、ロービームがめっちゃ明るくてヘッドライト位置が高いです。

前方の車が車高の低い車だと、モロにバックミラーを照らしてしまい申し訳なくなります。

コレは光軸どうこうじゃなく、ヘッドライト位置の問題だと思います。

純正で車検も通るので、悪くないのですが少し気兼ねしてしまいます。

なんでそこがトルクスネジ?!

なぜか外装のネジにトルクスと六角が混在!外装を外すのに3種類くらいのドライバーが必要です。

外装ネジは規定トルクも低く、ナメやすいモノでもないと思うのですが…なぜトルクスネジ?

いたずら防止とも思いましたが六角ネジの場所もあるので多分違います。ただ整備性が悪いだけに感じました…謎です。

動画もあるよ

動くテネレが見たい方はこちら!

まとめ!かなーり出来の良いバイク。

久々に大型バイクで「めっちゃ欲しい!」と思わせてくれるバイクでした。

コンセプトや機能が素晴らしいのは記事に書いたとおりですが、何よりコレが乗り出し130万円というのはコスパ抜群です!

このバイク価格が高騰しまくっている中、本当によくやったと思います。

もしビッグオフで旅したい!って人がいたら、テネレ700はマジで買いですよ!