番外編 サンドブラスター改良編

お世話になっております。バイク女こといちこでございます。梅雨の季節は頭痛が辛いです。

今回の記事は前回導入したサンドブラスターの改良編です。

なので前回と記事と合わせて見ていただくと話が繋がると思います。さて、前回は吸上式(キャビネット式)のサンドブラスターを導入したところでした。

この方式の問題点は3つありましたが、今回改良するのは

  1. コンプレッサーの能力足りない問題
  2. ノズルガン硬い問題

の2つです。

字面通りに解決するならば、

  1. コンプレッサーの能力を上げる
  2. 握力を鍛える

となるわけですが、握力を鍛えるには相応の努力と時間が必要なため、却下する運びとなりました。

コンプレッサーの能力を上げるのは無しではないですが、そもそもどの程度能力があればいいのか検証する必要があります。

吸上式に必要なコンプレッサーの能力

吸上式サンドブラスターをノンストレスで使う場合、どのコンプレッサーを買えばいいのか?ということについて基本的に気にするポイントは空気消費量と空気供給量です。

まず空気の必要量(消費量)がどうなるかを確認します。

今回の吸上式サンドブラスタの説明書には以下のように書かれています。

真ん中を例にとると、3.2mmノズルの場合、0.4Mpaで使ってね。ということです。

確かにこれ以上圧を上げるとメディアを吸上げませんでした。逆にこれより多少下がってもメディアを吸い上げてくれていました。

この条件の場合、空気の消費量は約440L/minです。ノズル2.7mm、圧力0.2Mpaの場合は約200L/minです。

要は、この消費量を上回る空気量を供給できるコンプレッサーを使えば作業を続けて実施することができます。

実際にはコンプレッサーのタンクに圧縮空気を貯めておけるので消費量>供給量だとしても作業自体は一定時間に限り可能ですが、基本的には消費量に近い量を供給できるコンプレッサーが望ましいです。

では、一般的な家庭用100Vコンプレッサーはいかほどの供給量があるのか・・・我が家のコンプレッサーは・・・

121L/min・・・全然足りていないですね。

ちなみに他の100vコンプレッサーを調べてみても、よくて140L/minくらいです。200vの業務用コンプレッサーだと300L/min程度はあるようですが、お値段が数倍します。現実的ではないですね。

100vコンプレッサーだと力不足、200vコンプレッサーだと値段が・・・ということで。

100vコンプレッサーでも”比較的”ストレスなくサンドブラストを楽しむために、ロスが少ないと言われる直圧式を導入したいと思います。
※直圧式については前回記事参照ください。

ちなみに吸上式でもノズルを細くすることで空気消費量を減らすこともできると思いますが、2.6mm以下のノズルがないのと比較のために直圧化をします。

直圧式サンドブラスターの導入

直圧化するにあたって必要なのはメディアを貯め加圧するタンクです。

塩ビ管を使って自作している人もいるようです。溶接できる人は消化器なんかを改造して使う人もいるみたいですね。

もちろん購入も可能です。私の場合手持ちの材料も特になく、高度な技術知識もないので購入しました。

ヤフオクなんかにでている中華製のものです。不満のある部分は都度改良していけばいいという前提です。1万円程度で購入できます。

(なないろ館)直圧式 サンドブラストガン ノズル サンドブラスター 内径 違い の ノズル 4つ 付き

付属のノズルは屋外用のものなので、直圧式用のノズルを別途購入します。これもアマゾンで2500円くらいで買えます。

あとはノズルにホースをつけて、キャビネットと接続するための継手?をつけます。ホースや継手はホームセンターで買えます。いずれも数百円程度です。

あとはタンクとこのノズルを接続するだけですが、キャビネットを挟み込む形で接続する必要があります。私の場合キャビネットの穴径を少しドリルで広げました。

ひとまずこれで完成です!!

使ってみよう!!

何はともあれ実践です。使用するノズルは2mmですが、圧力設定をどれくらいにすればいいかデータがありません。

試しに0.2Mpaで使ってみます。この場合の空気消費量は約100L/minなのでコンプレッサーの供給能力内です。

今回の被験者は前回記事でも登場した塗装が剥がれ切らないハンドルです。実験的にコンプレッサーがフル充填された段階で電源を切り、その空気を使い切ったときにどれくらい塗装が落ちているかを見てみます。施工前の状態はいずれもほぼ同じです。

ブラスト中〜〜〜

施工前はこんな感じ

施工後比較 左が吸上式で頑張ったやつ 右が直圧式で施工したもの(1回の充填のみ)

わかりますかね?明らかに効率が違います。直圧式はロスが少ないと言われるのも納得です。

ロスが少ないので自然と施工範囲が広がります。
※もちろん吸上げ式であっても時間をかければ同じような出来栄えにはなると思います。

さらにちょっとだけ改良

出来栄えには満足いく結果となったわけですが、少し不満が残るポイントがありました。

1:循環型ではないのでメディアの回収が面倒。

吸上式についてたナットと栓みたいなもので蓋がされているだけなのでいちいち工具を持ってきて外す必要があります。

2:メディアが少量になるとタンクの底に落ち切らずメディアがでてこない。

2については揺するかメディアを多めに入れておけば解決する話なので、まぁさほど問題ではないですが、1については掃除が億劫になること間違いなしなので改良したいと思います。

方法は単純、キャビネットの底にボールバルブをつけてあげます。

先に机に穴を開けて、その後キャビネットにボールバルブをつけます。

ボールバルブの先にはタケノコプラグをつけ、その先にホースをつけています。バルブを開くとホースから溜まったメディアが出てきます。

メディアを排出する際はホースの先にバケツかペットボトルでも入れておけばよいと思います。

ついでに、ちょっと大きくて扱いずらかったキャビネット内の網をバーベキュー用の網に交換してみました。

不満は特になく、掃除しやすいのでこっちの方が便利に感じます。バーベキューをする時必ず食べるものってありますか?私はエビをカリッカリに焼いて食べるのが好きです。

ついでのついでに、フットスイッチもつけてみました。これもアマゾンで2000円くらいです。

タケノコを3つつけて使います。私が買ったのはIn 1口、Out 2口のものです。片方は踏んでるときに、もう片方は踏んでいないときに空気がでます。

踏んでいない方にはワンタッチカプラー経由でエアガンをつけて掃除用においてあります。アイディアは悪く無いと思ったんですが、フットスイッチを固定しておくところがないので妙に使いづらいです・・・これは要改良・・・

メディアに硅砂を試してみようとホームセンターで購入しました。安いですが濡れているので要乾燥です。犬監督のもと乾燥させています。

終わりに・・・

少しマニアックな記事になってしまった感がありますが、こういう工作はあれこれ考えるのが楽しいのでぜひ一度やってみてはいかがでしょうか。

最後に注意点

・サンドブラストは微小な粒子が発生します。吸い込んだり目に入ったりすると危険なので、保護メガネ、防塵マスクは着用しましょう!This is the いちこ style!! テーマはホームセンターファッション

サンドブラストに限らずですが、圧縮空気を利用した機器は必ず耐圧限界などがありますので、そういうポイントを確認した上で正しく使いましょう!

また接続部分はエア漏れなきよう確実に!

※シールテープは時計回りに巻きましょう・・・父に「反対だ!」と3回怒られました