レストア番外編 バイク女のサンドブラスト挑戦

こんにちは,いちこです* 初夏の折、皆様いかがお過ごしでしょうか。こうも暑いと水風呂が気持ちよいですね。

さて、KSRのレストアが終了し、ひと段落ついたわけですが、そもそもレストアの作業というのは

  1. 分解・洗浄(塗装落とし含む)
  2. 計測 
  3. 修正・組立(塗装含む)

というフェーズで行なっています。
※記事がとびとびですいません(記事の書き方は今後要改良!)

どの工程も大事だけど、もっとも時間がかかるのは分解洗浄

固着したネジ、なめたボルト、焼きついたカーボン、落ちないサビ・塗装、部屋とワイシャツと私…()

これらと戦うのが分解洗浄工程です。サビや塗装を落とすために、真鍮ブラシでこすったり耐水ペーパーでこすったり、時にはグラインダーを使って作業をしているとあっという間に時間が経ってしまいます(あまつさえ筋肉痛にもなる)

バイクの部品は複雑な形状のものも多いので手が入らない箇所もたくさんあるし……結局ある程度のところで妥協して・・・ということになることがあります。

レストアが終わってもどうにも心残りだったため、今回ついにサンドブラスターという機器を導入することにしました(唐突)

今回はサンドブラスター導入にあたって色々調べたから、情報多めでお送りしますね*

サンドブラスターの選定

前置きが長くなりましたが、まずサンドブラスターについて。

そもそもサンドブラスターってなんぞや。サンドブラストをする機器です(当たり前)

サンドブラストとは・・・圧縮空気を利用して高圧で砂(メディア)を吹き付ける表面処理方法です。

サンドブラストにはコンプレッサーとメディアが必要不可欠です。

私が使っているコンプレッサーはどこのご家庭にもあるようなホームセンターで購入した1.5馬力30Lのオイルレスコンプレッサーです。2万円くらいだったかな

メディアはモノタロウで購入したアルミナ4kg。1,500円程度。

サンドブラストには大きく3つ方式があります。

  1. 重力落下式 
  2. 吸上式 
  3. 直圧式

それぞれ一長一短。じゃあ各方式を確認していこう*

重力落下式

基本的には屋外での利用がメインになると思います。3つの中ではもっとも手軽。この方法ではガンにメディアを入れ、コンプレッサーに接続して使用します。

これはモノタロウで約3,000円。メリットは手軽さ。屋外利用が前提なので対象物の大きさにも制限はなし。

デメリットはメディアの回収が困難であること。庭でやろうものなら、そこら中メディアだらけに・・・メディアは吸い込むと健康上良くないため、リスクがあるので要注意。もちろん防護服などで対策は可能。

ただ最大のデメリットはコンプレッサーの能力ないし容量が大きくないと連続使用が難しい点ですね。

また入れられるメディアの容量も限られるため、こまめに充填が必要(めんどくせ)。例えば自分の手が入らない特定部位のみに使用する など限定的な使い方であれば効果的かな!

吸上式

この方式では通常このようなキャビネットと呼ばれる箱の中で作業をします! ちなみに吸上式だとしても吹きっ晒しで作業するケースもあるそうです。例えばウェットブラストなんかだと吸上方式で吹きっ晒しというケースをよく見ます。

脱線しましたが、今回私が導入したのはキャビネットを利用した吸上式のサンドブラスターです。

私はアネスト岩田さんから出ているものCHB-600というものを購入

価格は2万円弱です。

ネットなんかを見ていると自作している強者が・・・すごいです。。

吸上式はベンチュリー効果という現象を利用したもので、このような仕組みでメディアを吹き付けます。

キャブレターなんかも同じ仕組みだね*

メリットメディアの回収が可能であることです。メディアはある程度再利用ができるので経済的。

吹いたメディアはキャビネット内に残るからメディアの再充填が不要。手間が少なく済みます(めんどくさがりにも優しいね笑)。

デメリットは大きくは3つ

  1. キャビネットの購入ないし作成が必要であること、
  2. キャビネットを置くスペースが必要であること、
  3. 対象物の大きさはキャビネットに入るものに限られること

です。落下式同様コンプレッサーの能力がある程度高くないと断続的な利用になってしまいます。

直圧式

結論から言うと、家庭用コンプレッサーの使用を前提にするならこの方式が最も効率がよい。仕組みとしては図のようにタンク内にメディアを入れ直接加圧します。

ネットで購入することもできますが、塩ビ管を使って自作している変た・・強者もいます。

屋外利用を想定した場合、落下式同様メディア回収は難しいですが、メディアを大きなタンクに入れることができるため、こまめなメディア充填は不要に。

キャビネットに接続して使用する場合、吸上式よりも効率的に吹き付けができますが、循環して使用するということはできなくなります。

またキャビネットとタンク分のスペースが必要になります。

吸上式(キャビネット式)サンドブラスターを使ってみた!

長々と能書きを書きましたがとりあえず導入したサンドブラスターを使って見よう!まずはコンプレッサーとキャビネットを接続します。こんな感じ。

 

キャビネット内での作業のためメディアを吸い込むことは基本的にないですが、細かい粒子が隙間からでないとも限りません、保護メガネやマスクはつけた方が良いです。私はこのスタイルです(メジェドかよ)

今回の対象物はハンドル!

元々黒い塗装がしてあり、塗装剥がしである程度落としたものの、地肌が荒い部分についた塗料は塗装落としでも取れず、サンドペーパーでもなかなか取れませんでした。サンドブラストならこの塗料も取れるかな?いざ実践。

結果

(劇◯ビフォーアフターのBGMと共にお読みください)なんということでしょう 結構綺麗にとれました!! 出来栄えにはなかなか満足です。※一部のみしかしてません

色々気になることが・・・

さてサンドブラストをやってみたわけだが……いくつか問題点がありました。

1つ目はコンプレッサーの能力不足です。

まぁ事前にわかっていたことではあるんだけど、稼働回数がかなり多い。このハンドルの一部をブラストするだけでも数回コンプレッサーが回りました。

 

2つ目はエア圧調整が結構シビアです。

弱いと吹き出す砂の威力が落ちてしまい、強いと逆流?するのか砂を吸い上げてくれませんでした。まぁこれは色々な圧で試してみて解決できます。

 

3つ目はガンのスイッチが重たい点です。

短時間なら問題ありませんがしばらく使っていると結構疲れます。実用面を考えると種々改良を検討してみたいところ。

ちなみに裏の排気口から若干メディアが吹き出していたので、塩ビ管+掃除機を組み合わせて簡易集塵機を設置。笑

掃除機は近所のリサイクルショップで2千円、塩ビ管は数百円です。

次回、サンドブラスター改良&直圧化

をする予定〜〜