慣らし運転って本当にいるの?バイク女が聞いてみた!

みなさんこんにちは、やっと夏バテから解放されようとしているバイク女いちこです。

台風シーズンが去ったらバイクの季節到来ですね〜!超楽しみ。

さてさて、6月1日に納車したZ900の1000km慣らし運転が終わりました(ᵔᵕᵔ˶)のでので、オイル交換をしました*ということで、今回はオイル交換についてと、様々な意見のある「慣らし運転」について書いていきます(^0^)

カワサキプラザのエンジニアの方にもお話を伺いましたので、楽しんでいただけると嬉しいです!

Z900初のオイル交換。1000kmでどのくらいオイルは汚れるの?

まずは慣らし運転を終えたZ900のオイル交換と、どのくらいオイルが汚れていたのかをご報告⚠️

 

夏場はすでに暑いので大丈夫かもしれませんが、オイル交換の前には少し走ってエンジンを温めておくと、オイルの温度が高くなり粘性が落ちるのでエンジンから抜けやすくなるのでオススメです。私も交換前に30分くらい走っておきました。

動画を見てくださった方はすでにご存知かもしれませんが、新車で1000km走ったZのエンジンオイルはこのくらい汚れていました。じゃん!!!

OH,きったな〜い。下の真っ黒い方が車両から抜いたオイルです。私が映り込むくらいには混濁してます。何より真っ黒!写真だと見えにくいのですが、若干マーブル模様っぽくなっていました。

バイクに関してまだまだ知識不足の私、

「新車でたった1000kmでこんなに汚れるの?」

「真っ黒になってるけど大丈夫なのかMy Z」

「てゆーかなんでこんなに黒くなってしまうんだ!!」

なんて、ぐるぐるぐるぐる。でも、たった1000kmでしょ!とたかをくくってオイルを変えてなかったら、Zに可哀想なことになっていたはず。。。

「慣らし運転を終えたらエンジンオイルとフィルターを変えましょう」っていうけど、一体慣らし運転ってなんのためなんでしょう……。

カワサキの慣らし運転の定義が変わった?

そもそも、Z900を購入したけどユーザーマニュアルと販売店の方がおっしゃっていた慣らし運転の距離が違う!聞けばカワサキ車全体の慣らし運転の定義が2018年10月に変わったとのことでした* (以下 カワサキHPから抜粋)

▶︎カワサキHP 慣らし運転

カワサキ広報に確認してもらったところ、改定に至った経緯は「製造品質の向上と、近年のエンジン特性での回転数と一般道におけるスピードを鑑みました」とのことだった。(バイク知識があまりないいちこさん、この時点ではピンときていない部分がありました( ´~` )悪しからず。エンジニアの方にお話聞いてよく理解しました)

折角新車を買ったのだから、大事に長く乗りたい!では愛車に長く乗るために慣らし運転はどのくらい重要なのでしょうか???

国内バイクメーカの慣らしの定義

と、その前に、カワサキ以外のバイクメーカの慣らしの定義も確認しておきましょう!番頭さん全面協力のもと、国内各メーカ広報にお伺いして、慣らしの定義をお伺いしました!!(順不同)

ホンダの場合▶︎

適切な慣らし運転を行うと、お車の性能をより良い状態に保つことができます。慣らしのポイントは【走行距離500kmまで】急発進、急加速、急ブレーキ、急なシフトダウンを避け、控えめな運転をすること。

ヤマハの場合▶︎

初回1ヶ月目の点検(または1000km走行時)の点検までは慣らし運転をしてください。慣らし運転中は●●rmp/min(●●は車種によって異なる)以下で走行してください。不要な空ぶかし、急加速、急減速はしないでください。慣らし運転を行うと車の寿命を延ばします。

車種によって異なる理由をヤマハの広報に確認いただいたところ「エンジンの型式・特性などによって異なる」とのことでした*

スズキの場合▶︎

最初の1000kmを走行するまでは、エンジンの回転数を●●r/min(●●は車種によって異なる)以下で走行してください。新しいタイヤはスリップしやすいので、車を深く倒さないでください。倒す角度は徐々に大きくしてタイヤを慣らしてください。不必要な空ぶかしや急加速、急減速、急ハンドル、急ブレーキは避けてください。

こうして見ると、どのメーカーも距離は異なりますが、慣らし走行というものを定義していますね。

スズキはタイヤまで言及しているところがユニーク。若干条件が違うのはわかったけど、どうして慣らし運転ってやった方が良いのでしょう?

カワサキプラザの整備士さんにお話を伺いました!

そこで!慣らし運転についてZ900を購入した、カワサキプラザ知立店の整備士・石原さんにお話を伺いました。(以下A,部分が石原さんからの回答です*)

Q. Z900の慣らしを終えて、自分でエンジンオイルを交換してみました。出てきたオイルが自分の想像以上に汚れていました。何が汚れの原因なのでしょうか?

A.エンジンオイルが黒くなる原因はカーボンとギアなどのバリが削られてできる鉄粉です。

まずカーボンについてですがこれはピストンとシリンダーの隙間に関する問題です。どれだけ精密に製造できるようになったとはいえ、肉眼では見えないような隙間が絶対に存在します。

バイクの動力はエンジン内の混合ガスの爆発によるものですが、この爆発によって生じる熱気が、肉眼では見えない隙間からエンジンの腰下部分へと少なからず流入します。その際に煤となってオイル内に混じっていくのです。

次に、ギア等のバリによる鉄粉についてです。現在の製造過程の性能がどれだけ向上したとしても極々微小のバリは存在します。そういったバリが慣らし運転の際に金属同士が擦れることによって出てきます。

Q.排気量によって慣らし走行の距離が違うのはなぜでしょうか?

A.ギアの大きさに関係があります。排気量の大きなバイクほどギアが大きく、厚みも異なります。大きくて分厚いギアほど慣らしに必要な距離が多くなる。エンジンのタイプや水冷空冷に関係なく排気量によって識別されるのはそのせいですね。

Q.慣らし運転を仮にしない場合、何が起こりますか?

A.エンジンオイル汚れのくだりで話した通り、慣らし運転ではエンジン内の部品のバリの鉄粉がでます。

つまりは部品同士が擦れていくわけです。鉄同士を早く擦るか、ゆっくり擦るかの違いに似ています。早く擦ればガタガタに、ゆっくりこすっていけば滑らかに仕上がる。

急加速/減速して荒削りされたエンジンは、ピストンとシリンダーの間の隙間が空いたまま、場合によってはさらにひどくなる可能性もあります。

つまり、エンジン内で発生した熱が腰下にまで流れていってしまう。エンジンは熱を加えるごとに劣化していきますが、それを助長させることになってしまう。大切に長くそのバイクに乗るのであれば回転数を気にして慣らし走行をしてあげることは必須でしょう。

バイクが工業製品である以上はどれだけ技術が向上し加工精度が上がっていても、微小なバリや誤差は必ず存在する。そういった部品同士を馴染ませるためにもゆっくりとエンジンを回していく必要があるということですね!

最後に、石原さんからのメッセージ

「慣らし運転はバイクのためだけではありません」

バイクの慣らし運転は、そのバイクを長く大切に乗るために必要なことですが、もう一つ「自分がバイクになれる」と言う意味でも大切なことです。

新しいバイクに乗った時、自分がそのバイクと仲良くなるにも1000kmという距離は最適です。

そのバイクがどんな動きをするのか1000km乗ればわかってきます。そのためにも慣らしは必要なんです。

長く乗るためにもライダーのためにも慣らし運転は大切ですね。

▶︎カワサキプラザ知立店

いつもお世話になっている、カワサキプラザ知立店は2019年1月にできたばかり。店舗もおしゃれ&綺麗でバイクもたくさん置いてあります!

レストア用に注文している部品も速攻で届きます( ˙◊︎˙◞︎)◞︎<めっちゃ早い スタッフの皆様もとても温かく、今回の取材も快く引き受けてくださいました。 Thank you!!!

慣らし運転への意識の変化

ずっと「バイクのため」とだけ思ってた慣らし運転。正直早く終われ〜!もっとアクセル開けたいと思っていた日々でしたが、石原さんにお話を伺って「自分とバイクが仲良くなるための1000km」がとても素敵な考え方だなと思いました。

実際、私もZと走った1000kmで今のバイクになれることができました。1個前に乗っていたCBR400Rとはエンジンの大きさも違えば、乗る時の姿勢も違うし、アクセルの感じもブレーキの強さも何もかもが違いました。

もちろんZを長く乗りたい気持ちもあったけど、自分がZとうまくやっていくためにもこの慣らしは必要だったなと、振り返りました笑

これから新しいバイクに乗ることがあるとき、たとえそれが新品であろうと中古であろうと「バイクと仲良くなる期間」を大切にしてみたいと思います( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )❤︎

 

 

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