MOTOZIPをご覧の皆さん、こんにちは。けんです。
突然ですが、こんな格言をご存知でしょうか。
「研磨の時間は、バイクへの愛と比例する」
マフラーやエンジンなどを綺麗にする金属研磨は、時間をかけた分、美しく仕上がるというのが定説です。
「じゃあバイクを溺愛している私がやれば、鏡のように光だすだろう。」
そう思い、5時間磨きました。
ドリルなどの道具は使いません。使うのは己の手のみです。(指紋がなくなるかと思いました。)
では、5時間の軌跡と結果をご覧ください。
買ったマフラーを見てみる
買ったのは、WR250X/R用のSP忠男エキゾーストパイプです。
もちろん中古、メルカリで定価の半分以下でゲットしました。
割と絶望的なサビ、泥の焼きつき具合です。…果たしてこれ綺麗になるんでしょうか。

ちなみに材質はステンレス。チタン焼けしたマフラーを磨くと焼け色も落ちるので注意してね。
磨く箇所を決める
「全部磨けよ!愛が足りねえよ!」
と思うかもしれませんが、手抜きをします。許してください。
バイクにマフラーを装着した時、以下のような箇所は気合を入れて磨きません。
- 外から見えない、裏側になる箇所
- ヒートガードなどのパーツで隠れる箇所
- 他パーツとの接合部 (削ると排気ガス漏れを起こす可能性がある箇所)

落ちる錆はもちろん落としますけどね。
今回使う道具たち
今回使うのは、コイツらだ!

- パーツクリーナー(298円)
- ピカール研磨剤(350円)
- サンドペーパー(220円)
- 耐熱ワックス(1000円)
- ペーパーウエス(0円) ※キッチンペーパー、柔らかい布で代用可。家庭にあるものを使ってね。
合計は1,868円。
余った132円でドクターペッパーでも買ってください。
ちなみに、今回は家にあった耐熱ワックスのヤマルーブを使用しますが、2600円くらいします。
「ズルじゃねーか!」と聞こえてきそうですが、買ったドクターペッパーでも飲んで落ち着いて下さい。
ホームセンターに行けば1000円くらいで耐熱ワックスが売っているはずです。
耐熱温度はエキパイなら800℃、サイレンサーなら200℃程度の物を買って下さい。
まずはサンドペーパーで磨く
400番と1000番の2枚があれば事足りると思います。サビが酷い場合は100-200番を買いましょう。
サンドペーパーは番目の数字が低いほど荒いです。
男性にしか分からない例えで言うと、放置して3日めのヒゲが100番くらいです。
まず霧吹きでマフラーに水をかけます。

霧吹きがなければ、水気のある布でマフラーを濡らして下さい!
番目の低いサンドペーパーから順に磨いていきます。
例:400番と1000番で磨くなら、400番が先
落としたい濃いサビは、低い番目のうちに落としましょう。

こういうサビもサンドペーパーで磨けば…

綺麗になりました!
もし、ペーパーで落ちない根深いサビがあっても、真鍮ブラシを買ったら落とせますよ!
時々、研磨の汚れをパーツクリーナー&ペーパーウエスで拭き取りましょう。
研磨の汚れは砂のようなものなので、せっかく細かいペーパーに変えても傷だらけになるためです。

たまに研磨の汚れを拭いてあげましょう。
サンドペーパーでの研磨はおそらく30分もあれば終わるでしょう!
終わった時点でこんな感じ。
頑張っても落ちない根深いサビや腐食は小さく残りますが、かなり綺麗になりました!

購入当時から比べると綺麗に見えますが、表面は線傷だらけです。
この傷を研磨剤で無くし、キラッキラにしていきます!
研磨剤で磨く
記事も後半ですが、山場はここからです。
研磨剤でひたすら何時間も、磨き続けます。地獄へようこそ。
と言っても、何日に分けても良いですし、テレビを見ながら磨いてもOKです!
ただし臭いがするので、窓を開けたり家族への許可を取って下さい。(僕は彼女と喧嘩しました。)
磨くときはサランラップかビニール手袋を使いましょう!ウエスだと布がピカールを吸うため非効率です。

やり方は簡単です!
まずピカールを垂らしてビニール手袋でひたすら擦ります。

吹き出す汗。コロナ自粛の運動不足を研磨で解消します。
パーツクリーナーを吹いて、ウエスで拭き取ります。


これを、納得が行くまで繰り返す!
そう、あなたは今バイクへの愛を試されています。
今一度、パートナーへの想いの深さを確かめながら磨いて下さい。
ひたすらに、無心で磨いていきます。
1時間経過、マフラーが少し輝きだす。部屋が異臭に包まれ彼女がキレる。
2時間経過、メインの箇所は既にかなり輝いている。彼女は完全に引いて、あまり話しかけてこない。
3時間経過、傷の目立つ箇所を重点的に磨く!逆に落ちない傷が目立つため気になり始める。彼女は別の部屋に移動した。トイレ以外、部屋から出てこない。
4時間経過、もう磨いても変化がないレベル。落ちない傷を諦めるか、判断を求められる。彼女は汚物を見る目でこちらを見ている。
そして4.5時間研磨したマフラーがこちらだ!

ぬらりと輝くボディ。うーん、エロさすらある。
しかし、やっぱり落ちない汚れは落ちないです。
落ちない汚れを拡大して見てみましょう。
飛び石などが原因なのか、すこーし凹みができて腐食している箇所は、もう落ちないようです…。

今回の低予算では仕方なし。周りも同じくらい削らないとこの傷は消えないだろう…。
耐熱ワックスをかける
最後に、耐熱ワックスを吹きかけましょう。
※耐熱ワックスか、耐熱塗装ををしないと、研磨で傷つけたところからまた錆が発生してしまいます。
まずはパーツクリーナーでくまなく脱脂します。
そして耐熱ワックスを20cmほど離して均一に塗り、布で拭きあげる。

ちなみに、ここから先は素手でマフラーに触ることは厳禁です!
指紋の跡がつき、その形に焼け跡がつくためかっこ悪いためです。
バイクに装着するまで、素手でマフラーには触ってはいけません。
ワックス後がこちら!

ぬらっとした。
バイクに取り付けてみる
取り付けて見ましたが、計算通り磨いていない箇所は外から見えない!
満足の出来です。
全体像を写すと、目立たないパーツなのでアップで…

短パンのおっさんが写っているのは見逃してほしい。

パーツを磨くことで愛の深さが確認できる
今回は低予算、手作業でも長時間研磨すればパーツは綺麗になる!と分かりました。
ちなみに、今回揃えてもらった道具は一度で使い切れないです。
一度揃えれば、そのあとの研磨はコストゼロです!
バイクは金属パーツで出来てるので、汚れたら研磨して綺麗にできる!って大事なことですよ!
パーツが綺麗になるだけでなく、バイクへの愛の深さが確認できる研磨作業、一度やってみてはいかがでしょうか。
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