【運行前点検】ネンオシャチェブクトウバシメ…やってる?

『ネン・オ・シャ・チェ・ブ・ク・トウ・バ・シメ』…この念仏みたいな言葉を知ってますか?この言葉、バイクの運行前点検すべき部分(箇所)を集めたものなのです。

ネン…燃料
オ…オイル
シャ…車輪(タイヤ・ホイール類)
チェ…チェーン
ブ…ブレーキ
ク…クラッチ
トウ…灯火(ヘッドライト・ランプ類)
バ…バッテリー
シメ…締め具合、増し締め(ボルト・ナット)

自動車学校で運行前点検って軽く習うけど、免許を取ったら やらなくなってませんか? 昔…運行前点検をサボった私は痛い目に遭ったことがあります。

運行前点検をやってないと、ツーリング中の故障や事故につながるかも。ツーリング中の故障や不具合ってマジで最悪…

皆さんは必ず運行前点検「ネンオシャチェブクトウバシメ」を実行してくださいね。運行前点検をサボって痛い目に遭った、昔の私みたいにならないようにしましょう。

この記事を読めば、バイクに乗る前の運行前点検「ネンオシャチェブクトウバシメ」が分かります。

それでは運行前点検「ネンオシャチェブクトウバシメ」について、バイク歴40年・無事故歴も40年の「TOMO」が解説します。

【運行前点検】バイクに乗る前はマスト!

バイクに乗る前は必ず運行前点検をしましょう。必ず、です。
あなたはいきなりバイクにまたがってキーを入れてエンジン始動、そのまま走り始めていませんか?

運行前点検せずに、いきなり走り始めるのはNGです。バイクは車とは違います。
車の感覚で運行前点検をサボってバイクに乗ると、痛い目に遭いますよ。

バイクの部品は(本体も)少しずつ劣化していきます。なのでバイクは乗る前に運行前点検して乗らなくてはなりません。

常日頃の整備点検の延長線上に運行前点検(乗る前のチェック)があります。
そして運行前点検をする事により、ツーリング中の故障や不具合が発生する確率を下げることができます。

バイクに乗る前には運行前点検「ネンオシャチェブクトウバシメ」を必ずやりましょう。

【ネン】燃料

出発前には燃料の残量を必ずチェック!

燃料計を装備しているバイクは燃料計をチェック。燃料計がついてないバイクはタンクキャップを開けて中を見て判断するなどしましょう。

ツーリングの前日や当日の朝一番、満タンにするのがベターです。

ちなみに我が愛機 Kawasaki 250TRには燃料計がありません。燃料を満タンにしたら必ずトリップメーター(距離計)をゼロにリセット。

長距離ツーリングの前はもちろん満タン。(我が愛機 Kawasaki 250TR の場合)ツーリング中はトリップメーターが150kmになる前に給油するようにしています(タンク容量と平均燃費から逆算)。

TOMOの失敗談①…ツーリング先でガス欠

とある日曜日、山間部の峠道へツーリング。出発時に満タンせず出掛けたら…ツーリング先は田舎道。 そもそもガソリンスタンドが少ない上に日曜でほとんど休業。

ガソリンスタンドを探して走るうちに…とうとうガス欠、ストップ。一緒に走っていた仲間にレスキューしてもらい助かりました…本当に恥ずかしい。

ツーリング朝のガソリン満タンはマストですね。

【オ】オイル

オイル警告灯をチェック

多くのバイクのオイル警告灯はエンジン始動後、異常なければ消えます。警告灯が点いたままの場合は何らかの異常があるサイン。消えなければ走るのをやめるべきです。

普段からオイル交換を定期的に行いオイル量のチェックをしていれば、警告灯が点灯することはほとんどありません。

オイル点検窓のチェック

乗る前にはオイル点検窓を見てオイル量や汚れをチェック! 汚れていれば交換、少なければ補充しましょう。

【シャ】車輪・タイヤ

タイヤはバイクと地面をつなぐ唯一の部分。とても重要なパーツです。

空気圧をチェック

出発前には空気圧をチェックしましょう。

適正空気圧でないとタイヤ本来のグリップ性能を発揮できないばかりか、スリップダウンや最悪バーストの原因にもなりかねません。

ガソリンスタンドで満タンにする際、空気圧チェックを兼ねて空気を入れるのがオススメ。

空気圧チェッカーはさほど高い物ではないので、1つ持っておけば好きな時に自分で空気圧をチェックできて便利ですよ。

タイヤ・ホイールを目視確認

タイヤに異物が刺さってないか、ホイールが変形してないか、目視確認しましょう。

昔…愛機のタイヤに曲がった釘が刺さっていたことがあり青ざめました。運行前点検をしていなければ、出先でパンクしていたかも知れません。

【チェ】チェーン・スプロケット

チェーンの遊び幅 確認

チェーンの遊び幅を指で触って確認しましょう。チェーンはユルくてもダメ、張り過ぎていてもダメ。

◆適正と言われている遊び幅は…

 オンロードバイクは2〜3cm
 オフロードバイクは3〜4cm

(あなたの愛機のチェーン遊び幅はマニュアルやバイク屋さんで確認してね。)

◆サビの有無を確認して、オイル(ルブ)がチェーンに残っているかもチェックしましょう。

◆スプロケットも少しずつ減ります。歯車が とがってきたら要注意。スプロケットまわりのチェーンを指で押してガタつきがあれば交換時期のサインです。

TOMOの失敗談②…チェーンとスプロケットが滑って空回り

アルミ製スプロケットを入れていた頃…

エンジンを回しているのに変な音がしてバイクが進まない。原因はスプロケット歯車の山が減ってチェーンとスプロケットが噛み合わず、空回りして滑っていたのです(危ない!)。

速攻で耐久性のある純正スプロケットに交換。そして乗る前にはチェーンの遊び幅、チェーンとスプロケットの噛み具合も必ずチェックするようにしました。(もちろんスプロケットの減り具合も必ずチェック!)

【ブ】ブレーキ

「止まる」ためのブレーキは一番大切と言っても過言ではありません。ブレーキの不具合は命取りになりかねないのです。

握った感じがユルくないか?

ブレーキパッドは残っているか?

ブレーキフルード(オイル)は汚れてないか?量は適量か?

 フルードタンクの点検窓からチェック!

【ク】クラッチ

・クラッチレバーを握ったとき、ちゃんと切れているか?
・逆に放したとき、ちゃんとつながっているか?
・レバーの遊び幅は適切か?
・ワイヤー式の場合、重くなってないか?
・油圧式の場合、フルード(油)は適量か?汚れてないか?

たまには他のバイクのクラッチを握らせてもらうのも確認方法のひとつ。他のバイクと比較すれば、愛機のクラッチが重いのか、軽いのか…判断材料になります。

重いと感じたらメンテしましょう。

【トウ】灯火類(ヘッドライト、ブレーキランプ、ウィンカー)

・ヘッドライト
・ウィンカー
・ブレーキランプ

この3つは絶対にチェックしましょう! 点かないとマジでヤバイ‼︎  自分ばかりか他車にも危険です。そしてこれらが点いてないと、整備不良で警察に捕まります。

ニュートラルランプやハイビーム灯、メーターパネルなど小さいランプ類は夜に確認しましょう。

【バ】バッテリー

・キーをONにしたとき、ランプ類が弱々しく暗くなってないか?
・エンジン始動時のセルモーター回転が弱く、遅くなってないか?

これらの症状があると危険。遠からずバッテリーの寿命が尽きて突然止まることも。
バッテリーの寿命が尽きる前にメンテナンス、または交換しましょう。

使用状況にもよるけど…バッテリーの寿命は5〜7万km、または2〜3年です。

バッテリーは ある日 突然寿命が来て動かなくなります。そうなる前に日頃からチェック & メンテナンスしておきましょう。

3年過ぎたバッテリーは動いていても新品に交換する方が良いですよ。

【シメ】(ボルト・ナット、ネジなどの)締め具合、増し締め

洗車や磨く際にパーツ、ボルト・ナット、ネジを触ってガタつきがないか確認しましょう。締め不足のユルみによるパーツ落下は事故に繋がりますよ!

・ボルト、ナット類がユルくなってないか?
・特に振動でユルくなりやすいのは端や先端のパーツ(ミラー、ステップ、カウルなど)

TOMOの失敗談③…ツーリング中に部品落下!

走行中にリアブレーキのステーを留めるボルトが振動で脱落、紛失! ステーが落ちて地面と接触し、変な音を立てながら走っていた。

普段からチェックしていれば防げたはず。ネジというネジはチェックして増し締めしましょう!

まとめ:走る前は必ず運行前点検・チェックしよう!

運行前点検はホントに重要です。早く走り出したい気持ちは良く分かるけど…ちょっと待って! 出発前は必ず運行前点検しましょう。

ツーリング出発前の忙しい朝でも、慣れれば数分でチェック完了できます。

私(TOMO)は色々失敗もしたけれど、免許取得以来40年間 無事故なのは運行前点検をしているからです。

皆さんも出発前は必ず点検してくださいね。

運行前点検「ネンオシャチェブクトウバシメ」を出発前の儀式っぽく、ルーティンにしましょう!

『ネン・オ・シャ・チェ・ブ・ク・トウ・バ・シメ』で読者の皆様が安全なバイクライフを楽しめることをお祈りしてます。

それでは、また。