迷ったらコレ!失敗しないF900XRのススメ(2020モデルインプレッション)

皆さんこんにちは!プラムです。

道路交通法の改正で7月から、“特定小型原付”に該当する電動キックボードについては、16歳以上であれば免許不要で乗れるようになるらしいのですが、何かしら身分証を携帯するというルールが無いと、年齢確認も、違反時の本人確認もできないで困るんじゃないかなぁ・・・?と思っている今日このごろです。

さて、今回は、私のバイクライフに寄り添ってくれている愛車、BMWmotorradのF900XRについてご紹介したいと思います。私の所有している車両は、2020年モデルなのですが、2023モデルとの比較では、基本的にカラーリングの違い(若干電子制御系に違いはある)のみなので、F900XRに興味がある!という方の参考になれば幸いです。

最後には、このバイクの魅力が伝わるかな?という思い出の写真をスライドショーにまとめてみましたので、お時間があれば、最後まで見て行ってください♪

どんなバイクなの?

分類でいうと、ミドルクラスのアドベンチャーバイクです。BMWmotorradのアドベンチャーというと、その代表はGSであり、ミドルクラスでも現行で、F850GSや、F750GSというバイクがあります。

F900XRは、そんなGSに対してスポーツテイストを加えたタイプのアドベンチャーバイクであり、SS系のユニットを搭載したS1000XRの系譜を継ぐ外観を持ったバイクです。

このバイクの魅力は?

魅力は沢山あるのですが、コレだけは伝えておきたい!という魅力は2つあります!

見た目

前からの見た目は、なんとなく、トランスフォーマーに出てくるバンブルビー的な印象ですよね?

バイクは趣味性が高い乗り物である事から、その見た目の好き嫌いというのは、結構重要なポイントですよね?

今ではスポーツ寄りの外観を持つアドベンチャー系バイクが増えてきましたが、元来のアドベンチャー系バイクは、“ちょっと異端児的”な外観のものが多かったんですよね。

そんな中、TRACER9(当時はTRACER900という名称:YAMAHA)と、発表されたばかりのF900XRは、見た目がスポーティーでカッコいい!という印象を受けたんです。

そして悩んだ結果、私はF900XRを選びました。

前から見た感じが、映画のトランスフォーマーに出てくるバンブルビーに似てる気がしたんですよね!

コスパ抜群の豪華装備

ところで、見た目が良いに越したことは無いけど・・・お付き合いする人は中身が大事!

なんて言う人もいるかと思います!

そんな方、安心してください!この子、中身もしっかりしています!

BMWmotorradの中では、Fシリーズというのは、比較的求めやすい価格に設定されている車種が多いんです。

しかしそんなFシリーズでありながらF900XR(F900Rも同様)は、その装備に妥協が無く、“コスパが抜群に良い”と言われる事が多いのです。

キーレスエントリー車となっています。ポケットやバッグに入れておくだけでエンジンをかけることが可能です。

具体的には、アダプティブヘッドライト(車体の傾斜に応じて進行方向を照らす)や、ダイナミックエンジンブレーキコントロール(シフトダウン時に後輪がスリップする事を低減する)、TFTフルカラー液晶メーター、タイヤ空気圧センサー、クルーズコントロール、DTC(トラクションコントロール)、ABSプロ(コーナーリング対応のABS)、グリップヒーター、ETCなど、GSのフラッグシップモデルと比べても遜色の無い装備が満載されていることから、F900系に対するBMWmotorradの力の入れようが伺える車種なのではないかと感じます。

ちなみに、F900Rについては、バイク女子のKAORIさんが書いてくれているので、併せて読んでいただけると、F900系の事をより深く知ることができるんじゃないかなと思います(^^)/

装備の様子や特徴

今回は、KAORIさんの記事とは違った角度から見たF900系(F900XR)の魅力を伝えていければと思います。それでは、詳しく解説していきましょう!

コックピット(ハンドル・メーター周り)の様子

スイッチが多い

右(アクセル側)にもスイッチが多いですが、特に左(クラッチ側)にスイッチが多いです。

現行の大型バイクなどと傾向は似ていると思うのですが、様々なセッティングや操作が行えるようになっているため、ハンドル周りに付帯されているスイッチ類が多いです。

ジョグダイヤルは、慣れるとすごく使いやすいです。

中でも特徴的なのが、BMWmotorrad特有の、ジョグダイヤルと呼ばれるホイール型の操作スイッチで、軸周りへの回転と、軸方向への倒し込みで、TFT液晶内の表示に対する選択操作が可能となります。

メーターが多機能で見易い

回転計をタコメーターのような表示に切り替える事ができます(スポーツモード表示)。車体の倒し込み角度も表示されちゃいます。赤破線で囲った部分が白く発光します(シフトタイミングランプ)。

メーターは、TFTフルカラー液晶で、ジョグダイヤルとハンドル周りのボタンスイッチで様々な設定や操作ができ、その操作状態を確認することができます。

スマートホンとインカムの双方にBluetooth接続する事ができ、ハンドル操作で電話を掛けたり、着信を通話に切り替えたりする事も可能です。

もう殆どタブレット型端末のような雰囲気ですよ!

ちなみにスピードメーターも、現代風な数字とデジタルバーによりスピードとエンジン回転数を表示するタイプの他、回転計をタコメータで示すレーシーな雰囲気のタイプに切り替える事ができます。

色々な設定や、マシンの状態確認を行うことができます。

切替可能な走行モードが多い

現行車両では割と普及してきているのですが、走行モードの切り替えが可能です。

基本的には、レインモード、ロードモード、ダイナミックモードの3つなのですが、オプションのプラグを接続すると、ダイナミックプロという4つ目のモードへの切り替えが可能となります。

こうした追加ギミックのような遊び心って、嬉しいですよね(2022モデルからプラグ追加機能は無くなりました。※ダイナミックプロモードは、設定が可能)。

ちなみに私は、モード切替が面倒で、殆どの場合、ダイナミックプロで走っちゃってます。

積載性能はどうなの?

シート下の有効スペースは赤破線で囲った部分です。車載工具が配置されている部分がトレーになっていて、その下に小物入れがあります。

シート下のスペースは、割と広く、標準装備のETC車載器はもちろん、ドライブレコーダーの本体や、車載工具なども十分収容するスペースがあります。

また、車格が大き目なため、比較的大きなトップボックスやサイドのパニアケースを装着しても見た目のバランスを崩しにくいところから、装着状態でもかっこよく見えます。

このため、ボックスを取り付けた場合には、バイクとしては相当量の積載性能を備えることとなります。

トップケースとサイドパニアを取り付けた状態です。

私のバイクは、ヘプコ&ベッカーというメーカーのトップボックス(Journey TC50(容量48L))と、サイドケース(C-bow Orbit(容量15L×2))を装着しているため、数値的には合計で78Lの容量がある事になります。

海外旅行用の大き目のスーツケースが約80L程度なので、相当量の荷物を入れる事ができますよね。

この装備に、大き目のシートバッグを取り付ければ、キャンプギアなどもかなり持ち運ぶ事が可能となります!

やっぱり気になるライディング時の印象は?

乗り味の印象

乗り味は、走行モードによってだいぶ変わります。

ロードモードを基準とした場合、レインモードでは、少々かったるいと感じてしまうかもしれません。

アクセル開度に対する加速感が遅れるイメージですね。トルクの立ち上がりが緩やかになるため、濡れた路面や、ぬかるみなどでは、安心感が得られると思います。

一方、ダイナミックモードでは、270度不等間隔爆発というエンジン特性の持ち味を発揮し、アクセル開度に対して心地よく車体が加速していきます。

排気量と車両特性の味付けから、“怖いほど”の加速感というのはありませんが、国内の公道事情には十分過ぎる加速感を味わう事ができます。調子に乗って加速してみたところ、いきないメーターの何も無かったところが光りだしたので、何か壊れたのかと思ったら、シフトタイミングランプでした^^;
初めて点滅するとビックリしますが、故障では無いので安心してください♪

便利なクルーズコントロール

クルーズコントロールは、巡行速度を設定することで、アクセル操作を行う事無く、設定速度で走り続ける事ができるようになるという機能(オートクルーズ)です。

アクセルを握り続ける必要が無くなるため、長距離走行などではとても便利な機能の1つです。

クルーズコントロールは、下の写真の赤破線の部分にあるOFF/ONスイッチを右側にスライドすることで、スタンバイモードに入ります。スタンバイモードのまま、設定したい速度で走行中にSET・RESのレバーを奥側に倒すことで、オートクルーズが開始されます。

オートクルーズ中は、アクセルを捻っても加速しませんが、SET・RESと書かれたレバーを倒すことで、1km/h単位で設定速度を変えることができます(奥側に倒すと速度UP、手前側に倒すと速度DOWN)。

このため、左手のみで、バイクの加速、減速を操作することも可能となります。なお、オートクルーズはクラッチ操作やブレーキ操作が行われると解除されます。

排気音の印象

現状、私のバイクはSC-Projectというメーカーのスリップオンマフラー(Eマーク(欧州自動車部品認可マーク)付)を装着しているため、ノーマルより若干音が大きい気はします。

しかしながら、ノーマルマフラーにおいてもかなり元気の良い音を出していた記憶があります。

シフト(クラッチ)の印象

クラッチ操作は軽いです。

そしてシフトチェンジは、アップ、ダウン共にクイックシフターがついており、クラッチを握らなくてもシフトチェンジが可能です。

しかし私の場合、長年のくせと、もう一台の愛車(DucatiMonsterS2R800)がハイテクギミック皆無なもので、ついついクラッチを握ってしまう事が多いです・・・電子デバイスの恩恵を受けられない(涙)

燃費の印象

驚きの燃費(30.3km/L)を叩き出した時の写真です。

当然乗り方にもよりますが、燃費はすごく良いです!

普通に交通の流れにのって走るだけなら、下道オンリーで走っていても、20km/L以上になったりします。

一度、高速で燃費走行(高いギヤで低回転で、法定速度で巡行)したらどの1リッターあたりどの位走ると出るのか試してみたところ、30km/Lオーバーと、出て、アレ?このバイク、実は250ccかな?って思ってしまいました。

燃料タンクの容量は15.5Lと、見た目の割に控えめなのですが、30km/Lで換算した場合には、465km走る事になります!

東京-大阪間の走行距離が約500kmですから、1度の給油で相当走れる事がわかりますよね。

ちなみに、クルーズコントロール機能を使った場合、若干ですが、燃費が落ちたような気がしました。
燃費の多寡はライディングの癖などにもよりますが、クルーズコントロールでは、設定速度域に対するエンジン回転数が、マニュアル操作時よりも高くなるように設定されており、このような設定に起因して、燃費の落ちが生じるのではないかと推測しています。仮に、本当にこのような設定制御が成されている場合、その理由については、上り坂などで速度の落ち込みが発生する事を防ぐと共に、エンジンブレーキによる速度抑制の容易性向上を図るためではないかと思います(※個人的な感想と推測です)。

足つきの印象

私の車両は、2020年モデルのスタンダードというモデルです。

このモデルの他に、ベース、プレミアムラインというモデルがあります。

ちなみに私の車両は、ワンダーリッヒというメーカーのコンフォートシート(ローシート)を装備しているため、あまり参考にはならないかもしれませんが、股下76cm、体重62kgで両足の母指球(親指の付け根部分)が付く程度で、片足での接地であれば、かかとまでつけることができます。

並列2気筒のエンジンでシートが絞り込まれているため、見た目が大柄な車両の割に、足つきは良い方なのではないかと思っています。

なお、当初は純正のハイシートを装着していたのですが、ハイシートでも両足のつま先は接地できていました。

気になった点はある?

冬場のヘッドライト

冬場にライトが曇る事があります。
これは、BMWの車にも多いらしく、ディーラーに相談してみたのですが、“仕様上仕方が無い”との回答でした。

曇りが酷く、車検に通らない状態となるような場合には、ライトユニットごと交換になる場合もあるようですが(保証期間中であれば、もちろん無償)、そのあたりの塩梅や、原因などは不明なようです。

サイドスタンドが短い

ヨーロッパ車の特徴なのか、サイドスタンドが短いため、停車した際の傾きが大きくなり、車体を引き起こす際に力が必要になります。

私の車両は、サイドスタンドの底部に下駄を履かせ、傾きを軽減すると共に、土や砂利地などでのスタンドのめり込みを防止するようにしています。

総評

スポーツ走行も可能ですが、車両特性としてはマイルドな味付けであるため、リッタークラス以上の大排気量のバイクからの乗り換えの場合、物足りなさを感じる事はあるかもしれません。

しかし、中型からの乗り換えや、初めての大型バイク、初めてのアドベンチャーバイク、コスパの良いバイク、見た目がカッコいいバイク・・・といった理由でこのバイクを選んだ場合には、“もうこのバイク以外乗らなくて良いんじゃないかな?”と思える位、乗りやすく、かつ利便性の良いバイクだと思います。