林道って、めっっちゃ楽しいですよね!
テクニックを磨くオフロードコースとはまた違い、林道は発見と冒険の楽しみがあります。
しかし!楽しさには危険がつきもの!ハイリスクハイリターンがオフロードです!
けど、服装、装備や準備について教わることはなかなかありません。
今回は林道の危険と対策を、9ヶ条で紹介します!
できる対策は全てして、みんな無事帰ってきましょう!
そもそも林道とは…?自分の庭じゃないことを頭に入れよう!

最初に林道を走る心構えを書いておきます!
ちょっと堅い話になりますが、ウルサイおっさんの説教と思わずオフライダーとして全員、心に留めましょう!
林道の定義
まず林道とは「森林の整備・保全を目的とした道路」です。
林業用の道路であり、国土交通省ではなく農林水産省の管轄となります。
ただし、一般の人の生活路としても使える道路が数多くあります。
農林水産省管轄ですが、道路交通法の適用を受けます。
多くは速度制限20km/hまでであり、慎重に走ることが義務付けられています。
バイク乗りが走るのは法律的にはOK!でも…
林業の方、生活路として使う方が第一優先で、我々は端っこの方を走らせて頂くつもりで行きましょう!
バイク乗りが生活目的でもなく走りを楽しむのは、法律違反(違法)ではありませんが道路の用途に合っていません。
他の道路と同じですが、大音量を撒き散らしたり高速で暴走する行為が目立てば、バイク通行禁止にされても文句は言えません…。
マナーを守って林道を利用しましょう!
ではでは、本題の林道を走る上での対策です!
1~3条!遭難の対策!

北海道の林道の1枚。地平線までダートです。日が落ちて電波が無かったら…
日本で一番長い林道はなんと87.7km!(剣山スーパー林道)
当然、途中で電波もなくなります。
もし途中で暗くなったら?バイクが壊れたら?道に迷ったら?
当然遭難のリスクがありますが、キッチリ対策すれば心配はいりません!
1条!二人以上で行く!

オフでは助け合いが大事!
林道の鉄則です。
上級者から2人以上で行くことを勧められることも多いでしょう。
例えば、1人で行って崖から落ちて電波がなかったらどうしますか?
林道は人通りが少なく、街灯もありません。
そのまま誰にも気付かれず餓死することも考えられます。
しかし、2人で行っていれば1人が崖落ちしても1人が助けを呼びに行けます。

Uターンができないほど道が崩れていることも…左側に落ちたら自力で復帰は無理です。
また、バイクが故障してもタンデムで帰ってこれます。
必ず2人以上で行きましょう!仲間がいれば怖くない!
2条!ルートの下調べは入念に!

「マップに載ってるけど、今日は通行止め!」なんてのも多いです。
GoogleMapに林道が細かく載っていることは稀です。
大抵の細い道は載っていないですし、載っていても情報は詳しくありません。
「行けばなんとかなる!」という考え方は非常に危険です。
林道のルートはインターネット上にマップやルートが多く公開されています。
また、ツーリングマップルにも多く記載があります。
目印は何か、どっちに曲がるか、くらいは覚えてから出発しましょう!
また、林道は土砂崩れや開発により道路状況が大きく変わることがあります。
1年前に通れた道が今は通れない、荒れている、ということが大いにあり得ます。

こんな風に土砂崩れが起きていることも!
Twitterやinstagramを駆使して、なるべく直近の情報を集めて行きましょう!
ちなみに2021年1月現在は、道志村の6林道が閉鎖中です。こういう情報がとても大切。
3条!GoogleMapの位置共有をしよう!

GoogleMapの機能に位置情報共有があり、自分の位置を誰かのGoogleMap上に表示できます。
時間を限定できるので林道に行っている間だけでも、家族の誰かに共有しておくと安心です!
通信用電波とGPSは別なので、電話やLINEで助けを呼べなくても位置情報は取れる!ということは大いにあり得ます。
万が一の遭難時に捜索が飛躍的にラクになりますし、何より家族が安心できます。
あまり使っている人を見ませんが、個人的には超オススメします!
4~6条!バイクの故障対策!

わざとじゃないんです…。ごめんWR…。
オフロードで転倒はつきもの!
転ばないように速度を落としすぎて走るのも、走破性が落ちて逆に危険なことがあります!
オフでは転ぶもの!と割り切って、転んだ時に壊れないように準備しましょう!
4条!工具と予備パーツは持っていこう!

自分のバイク修理に必要な最低限の組み合わせを目指しましょう!
最低限の工具は持ち歩きましょう!
車載工具でも、もちろんOKです!
あとはテープとタイラップ、ワイヤーはあると一時的な折れや割れに対応できます。
私はウェアが破れた経験から、安全ピンを持ち歩いてます笑
レバーなどのよく壊れる部位の予備パーツがあると更に安心ですね!
5条!バイクのガードはしっかり!

初心者こそ導入すべきハンドガード!
バイクが壊れないように、しっかりガードしていきましょう!
レバーが折れないように、可倒式レバーにする、ハンドガードをつけるといった対策はしていますか?
跳ね石でエンジンが傷つかないように、アンダーガードはついていますか?
クランクケースガードやラジエーターガードも有効です!
車種によって傷つきやすいパーツは変わります。
同じ車種の先人の故障箇所をよく調べて、予算の範囲でガードしましょう!
6条!ガソリンは満タンで!

ガス欠にも対策しましょう!
林道では思ったよりアクセルを回します。
舗装路ツーリングのように低回転で走らないので、燃費が思ったより悪いことが多いです。
車体は重くなりますが、ガソリンは満タンにしてから行くと安心です!
7~9条!人間の故障対策(ケガ予防)!

怪我して笑えるのは、治療の準備ができてる時だけ!
オフロードに転倒はつきもの!(2回目)
オフでは転ぶものなので、しっかり人間の方もガードしましょう!
7条!人間のガードもしっかり!

モトクロスで必要なガード類を全てしろ!とは言いません。
ご飯屋さんやコンビニで休憩するときの目線が気になる人も多いでしょう。
ただし、最低限こんな装備にしましょう。
- ライディングジャケット(肘/脊椎/胸部のガードがあるもの)
- ライディングパンツ(膝にガードがあるもの)
- ブーツ
- インナーはパンツにイン
特にブーツは大切!
林道では低速での転倒が多いです。
バイクに足を挟まれる危険が高いため、ブーツはできればオフロード用の物を履いていきましょう!

最低でも足首が隠れる物を用意しましょう。ローカットはNG!
あと、インナーのシャツはパンツに入れないと、転んだ時にめくれて腰回りを擦りむくので注意!(2回やりました)
8条!水分と塩分を準備しよう!

オフロード走行はスポーツ!汗も出るし、喉も乾きます!
しかし林道に自販機はありません。
そう、飲み物は持参するしかないのです。
いっそ林道の途中でコーヒーを沸かすなんてのもオシャレで楽しいですよ!
汗をかきやすい時期は塩分補給も忘れずに!
夏の林道では、塩タブレットが必需品です!
9条!ファーストエイドキットを持とう!

これはAmazonで2000円くらいのキット!必要十分です!
怪我は最初の手当が大切です!
グループで1つで良いので、ファーストエイドキットを持ちましょう!
例えば、擦過傷(すり傷)に土がついた際、最初の消毒と傷の保護が悪化するかを左右します。
林道の途中に薬局はありません。清潔な水の調達もできません。
※川の水で傷を洗うのは絶対にやめましょう。不純物が多く、傷を悪化させることがあります。
そんな時、ファーストエイドキットのアルコールやガーゼは大きな助けになるでしょう。
蜂に刺された時のポイズンリムーバーも入ってます!
まとめ!林道は対策した方が楽しい!

できる対策をして、不安を減らしたほうが林道が楽しい!と、私は思っています。
ここまでの通り、林道は危険がたくさんです。
対策しないで行くと、現地で不安を抱えながら走ることになります。
「遭難したらどうしよう…」「怪我をしたらどうしよう…」
そんな不安を抱えて走っては、楽しさが半減してしまいます…。
ハッキリ言って、ここに書いた対策は100回に1回活躍するか、しないかです。
しかし、自分や周りの不安を払拭する意味では毎回役立ちます。
楽しむためにも、キッチリ対策して安全安心な林道ライフを送りましょう!