ラフに乗れるぞ!クロスカブ!~2022年式クロスカブ試乗インプレ~|

ご挨拶

ライダーの方もライダーになる方もライダーだった方も初めまして、MOTOZIP新人ライターのリヨです。

この度なんと2022年度新型クロスカブ110を試乗する機会に恵まれたものですから、インプレ記事を書かせていただこうかなという次第でございます。

まあ挨拶もそこそこに、いざインプレッションと参りましょう。

新型クロスカブが出たぞ!

さて皆さまご存じの通り、我らがHONDA様は今年4月14日、旧モデルから改良が施された新型クロスカブ110を発売しました。

改良点をまとめるとこんな感じ。

  • 前後キャストホイール化
  • 前輪ブレーキをディスクブレーキ化
  • ロングストローク化した新型エンジン

ここら辺の改良点は同日発売となったスーパーカブ110と同じみたいですね。異なる点といえば外装…つまり使用されるシーンのイメージのみとなっているようです。

また色合いもますます現代的になり、2022年モデルではマットアーマードグリーンメタリック・パールディープマッドグレー・プコブルーの3色+赤と黒を基調としたくまモンバージョンの計4色をラインナップしています。

今回試乗した車種はプコブルー。程よいソリッド感でどことなくオシャレトロな雰囲気を醸し出しているように感じます。

スーパーカブ110はどちらかといえばビジネスや日常の足、クロスカブ110はお出かけ用…でしょうか。

クロスカブ110にてお出かけ。一見都会的な車体色でも緑によく映える。

実際に試乗してみて

さて、ここからは実際に試乗してみて気づいたところや良かったポイントをいくつかに分けてまとめていきます。

まず第一印象として、ほかのカブシリーズと比べてみて初めに違うなと感じたのはレッグガード。

クロスカブシリーズではカブシリーズの象徴ともいえるレッグガードを大胆にも取り払い、一目でスタイリッシュだと気付かされる見た目をしています。

ライト周りには太めのヘッドライトガードが装備され、転倒や障害物への接触を念頭に置いたタフな設計となっており、アウトドアシーンでも活躍してくれそうだと高い期待を抱きました。

先述したように今回の2022年モデルはマイナーチェンジを伴ってまして、排気量に変化はないもののロングストローク化した新型エンジンを搭載、ホイールも従来のスポークホイールからキャストホイールに変更され、オフロード一直線だけではなくオンロード走行においても高いパフォーマンスを発揮できるよう追求された意欲的なモデルといえるのではないでしょうか?

良かった点

ここからは試乗して「これは!」という良かった点をまとめていきます。

  • 操作性

110ccといえどカブシリーズならではの小柄さはクロスカブでも健在で、ハンドルが深く切れることも相まって操作性は抜群に良かったです。

また小柄なうえ車重も107㎏とスクーター並みで、17インチタイヤを履いているとは思えないヒラヒラとした動きを可能としているのが驚きでした。

  • 元気の良さ

正直なところ試乗前に一番気になっていたのがこの部分。

信号が変わったらスパッと発進したい自分としては、110ccのパワーに非常に懐疑的でした。

見た目はかなりマイルドなエンジンだが…?

実際乗ってみると直前までの不安はなんのその、さすがにロケットダッシュとはいかないものの、非常に元気のある力強さで、街乗りからアウトドアまで重宝される理由を垣間見た気がしました。

  • ラフに乗っても大丈夫

今回は街乗りをメインとしたため、あえてガチガチのプロテクターやパンツなどは穿かず、あくまでもTシャツにカーゴパンツとスニーカーという休日のラフなスタイルで試乗に赴いたのですが、びっくりしたのがそのしっくり具合。

シーソーペダルだからオシャレな靴を履いてもシフト痕を気にしなくてもいいし、直立姿勢でスピードもあまり出さないからTシャツがはためきすぎることもない。

そしてエンジンが足元にあるため排熱も気にならない…というまさにラフに乗るために開発されたかのように錯覚しました。

バイクの正装とは何なのか…その答えのない議論に一石を投じるスタイルのバイクであることは間違いないでしょう。

  • 超高燃費

とにかく街乗りしまくって遊びまくった結果、120キロほど走行しガソリンが多少心配になったのでガソリンスタンドに行った時のこと。

給油開始。給油終了。わずか数秒の出来事でした。

もちろん元々のタンク容量が小さいということもありますが、驚くべきはその燃費の良さ。

クロスカブのメーターでは平均燃費も計れるのだ!!

…いや68㎞/ℓて。プ○ウスが2台走れるやんけ。

コスト問題もあっけなく解決していくクロスカブでございます。

気になる点

ここまで絶賛したクロスカブ。しかしながら人の手による創造物である限り必ずマイナス面も出てくるのです。

以降は気になった点をまとめていきます。

  • ライト周り

近代化の波はカブシリーズにも容赦なく襲い掛かります。

クロスカブはカブシリーズの中では大きめのヘッドライトケースにLEDという今の時代当たり前のライト周りとなっていますが、メッキパーツではなく樹脂パーツが増えたことにより安っぽさが出てしまったように感じました(あくまで個人の感想です)。

またヘッドライトガードが純正で装着されていますが、見てわかる通りパイプをつなぎ合わせただけのものです。

そのためドレスアップ以上の役目は残念ながら果たせていないように感じます(重ねて言いますが個人の感想です)。

ヘッドライト回り。現代的なライトケースは好みがわかれるところなのではないでしょうか。

  • 排熱問題

ラフに乗っても大丈夫、と上記しましたが、ラフすぎることが問題となる場面もありました。

というのも右ステップに足を置いた時、しっくりくる位置とエンジンが非常に近いのです。

スニーカー越しに熱気を感じつつ、サンダルで乗ろうものなら大変なことになるのでは…?とふと冷や汗をかきました。

総評

直前で色々言いはしたものの、基本的に高性能なバイクであることに変わりはなく、上記に挙げたような欠点はあくまで重箱の隅をつつくようなものです。

総評して言えば乗りやすい、買いやすい、維持しやすいの三点そろっており、形は違えどカブのミームを確かに受け継いだ名車であると言えましょう。

足つき画像↓